
大学院進学にあたり、専攻を変更するという場面に直面することがあります。
自分の意志で変更する人もいれば、やむを得ずという人もいます。
変更する場合、どんなことに気をつければ良いのか?
進学後、上手くやっていけるのか?
専攻を変更したら、ゼロからのスタートになるけどやっていけるのか?
就職活動に影響はないのか?
など、考えてしまうと思います。
私は、大学院進学で大学自体も変えましたし、専攻も変えた経験があります。
この記事では、「大学院の専攻を変えるときの意識すべき点や気をつける点」「専攻を変えた後の就職活動はどうだったか」を私の実体験を踏まえて紹介していきます。
専攻変更は「なぜそこなのか?」をつきつめて。それが将来に繋がります
ラボを変えるとなると、考えなければならないのが「どの専攻に変えるのか」「どのラボにするのか」という点だと思います。
ここでは、専攻を変えるために考えるべきこと、すべきことを紹介したいと思います。
理由や目的があれば、専攻の変更はしてしかるべきもの
専攻を考えはじめているということは、もしかしたら将来のことを考えながら、「自分には変更が必要なのでは?」と気がついたからではないでしょうか?
実際に、化学系の専攻にいた学生が、工学や薬学に行くことは珍しくはありません。
有機合成を研究していた学生が、工学に進み効率的な合成方法や応用方法を研究を目指すこともあります。
薬を専門に研究したいと思い、専攻を変えることもあります。
中には、分析化学を専攻していた人が文学部の考古学に変更するケースもあります。
その理由は「発掘したものの化学組成を分析して産地や時代を特定する研究があるから」です。
一見、繋がりがなさそうなことでも、よくよく考えてみるとテーマが一致しているのです。
【体験談】私が大学院の専攻を変えた理由を紹介します
私の場合は、上で紹介した理由とは少し異なりましたので一例として紹介します。
私は、遺伝学から生命工学への変更したことがあります。
もともと「どの遺伝子に変異が起きると、どんな変化が起きるのか」という基礎研究の分野を専攻していたのですが、ある時期から応用に目を向けた研究に関心を持ち始めたことがきっかけでした。
「基礎研究で見つけたシーズをいかに産業化させるか」という点に強い関心を持ったのです。これが、私が工学系の専攻へ変えた理由です。
ここで紹介した例のように「専攻を変えたい」と思ったときは、自分の中に何か動機があるはずです。
しっかり掘り下げて、明確にしてみてください。
それが「なぜそこなのか?」の答えになりますし、専攻を変更する具体的な指針になります。
実際に教授と学生に会いに行ってみましょう
研究室を探す際にはどんなに忙しくても、最低3つはラボの見学に行ってください。
教授達に個性があることや、それぞれ癖があることを改めて知ることができます。
研究室によってカラーがありますから、比較して自分に合ったところを選んでいきましょう。
なにより、教授によって研究生活は大きく左右されるので、教授との相性は結構大事になります。
ちなみに、教授って結構シャイな人も多くて、最初の面会の時にはものすごく塩対応だったけど、研究生活の中で慣れてくるとお茶目な性格を出す教授もいたりして、「第一印象と全然違った!」と驚くケースもあったりします。
「そんなフレンドリーな教授かなんて、最初の面会で見抜けないよ!」
という声が聞こえてきそうですが、そんなことないですよ。
ラボの学生さんに聞けばある程度分かります。学生さんは素直ですから。
それに、学生に好かれている教授かは学生さんをみれば一目瞭然です。
雰囲気でも分かります。
他にも、
- 修士や博士の学生がどれくらいいるのか?
- 学生同士、仲が良いのか?
- 学生は話しやすい感じの人たちか?
- 合同ゼミとか、他のラボと交流する機会は普段からあるのか?
- 初対面の教授はこんな雰囲気だったけど、実際はどうなの?
など、気になる事はたくさんあると思います。
将来自分がそのラボで研究を頑張れるか確認できるタイミングですから、たくさん質問してしまいましょう。
また、博士進学まで考えるのなら、博士がいるかいないかは確認ポイントです。
その先輩をみて「博士とは?」を学ぶ良いチャンスになります。
でも、教授がお茶目だったり、フレンドリーだったりするのも良い点ですが、「教授がどれだけ真剣に学生のことを考えてくれる人か」というところが一番大事だと私は考えています。
この点は、教授との話をしていると分かります。
私自身の経験ですが、教授との最初の面会の時はかなり厳しいことを言われました。
でも、教授との会話の途中から私のことを心配しているからだということに気が付き、「だからこそ、この人の下で研究をしたい」と思ったことを今でも覚えています。
そして、逆を言うと、教授もあなたとの会話の中から、あなたの覚悟を見極めています。
専攻を変えた直後はもちろん大変です
専攻を変えるということは、研究レベルの知識は同期の学生と比べたら当然不足しています。
そこの差を埋めるまでの間は、当然苦労します。
でも、専攻変更を決めたのなら、それくらいの覚悟はしているはずです。
大変ではありますがコツコツ努力を積み重ねれば、いつかは追いつきます。
身につけた知識と積み重ねた努力は、ちゃんといつか成果となってかえってきます。
頑張ってください。
「なぜそこなのか?」が明確なら、大学院の専攻変更は就活に影響なし
大事なのはあなたが「なぜ変更しようと考えたのか」
中には、専攻を変更したら就職に不利なのでは?と考えてしまう人がいるかもしれません。
ですが、上でも話題にしましたが、「目的や理由がある専攻の変更」なのですから、就職に不利になるとは思いません。
採用側も「なぜ専攻を変更したのか?」と聞いてくると思います。
もちろん、あなたが何を専門に勉強したのか知りたいから、という事もありますが、「あなたが何を考えて、何を理由に選考を変更したのか?」という理由も知りたいからです。
よく考えてください。
面接まで来ているのであれば、「あなたの履歴書で書かれている事以上の事が知りたい」と人事側は思っているのです。
何を専門にしているかは、学歴や研究紹介の書類で事前にある程度伝わっているはずです。
あなたが専攻を変更した背景を詳しく知ることで、あなたの人となりを見極めているのです。
実際のところ、面接で専攻変更を聞かれることは少ない
これは私の経験談になるのですが、実際に面接に行って専攻を変更したことを聞かれたのはほとんどなかったと思います。
面接以外の場面、例えば、説明会とか個人的に社員の方と話している時に話題になる方が多かったです。
限られた面接時間の中で、優先順位が高い質問からしていくので、専攻のことまで聞かれることは少ないのかな?と考えています。
ただ、全く聞かれないという訳ではないので、回答は準備しておく方が良いですね。
専攻を変えたことがメリットになることもある
採用側の状況や考え方によるところもあるのですが、専攻を変えたことで思わぬところでメリットになる場合もあります。
部署変更などで研究テーマが変わっても、対応できることもあります。
また、採用側が幅広い知識を持っている人が欲しいと思っている場合、専攻変更の経験はアピールポイントになりますよね。
私は知的財産系の仕事をしているのですが、専攻していた分野が複数あるので、調査分野でも幅を持って対応できることに繋がっています。
複数の専門分野がメリットになるかならないかは、あなたの置かれる状況などによって多少変わってくるとこもありますが、そういう機会に恵まれると良いですね。
さいごに
いかがでしたか?
専攻を変更することって、学生生活の中では大きなイベントだと思います。
研究をしながら教授に面会をお願いする連絡をとったり、普段とは違うことをするので中々大変ですしね。
私も教授にメールを送るときは本当にドキドキしました。
でも、そのドキドキした経験も無駄にはなりません。
何より自分の将来を真剣に見据えて行動を起こせたのですから、すごいことです。
また、専攻を変えると最初は覚えることが多くて大変ではありますが、その頑張りは決して無駄にはなりません。
色々な人や研究からたくさんの事を学び、世界をどんどん広げていってください。
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皆様の進路選択の参考になればと思います。



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